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自分の使命、いやむしろ自分の救いに至る道を、私はもはや抒情詩や、哲学や、何らかの専門家の話の領域には見ていなかった。そうではなくて、もっぱら私の中にある本当に生き生きとしたごく僅かのもの、強いものを私の心の中で生かすこと、自分の心の中でまだ生きていると感じられるものに対して、あくまで誠実であることのうちに救いを見ていた。それが生命であり、神だった。――後になって、命にかかわるような極度の緊迫の時期が過ぎ去ると、こういうすべては奇妙に異なった様相を呈するようになる。何故ならその緊迫していた時期の問題の中味とその名前とが今では意味を失い、一昨日は神聖だったものがほとんど滑稽に聞こえかねないからである。