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他にも何度か馬鹿げたことをしでかした。例えばある時、有名な詩人シラーについて悪気のない意見を表明したのだが、これに対してはすぐに南ドイツのボーリング・クラブがこぞって、祖国の神聖な宝物に対する冒涜者だと宣告してきた。今はしかしもう何年も、神聖な宝物を冒涜して、人々が怒って顔を真っ赤にするような意見を表明したりしないでいられるようになった。これは一つの進歩だと思っている。  さて、いわゆる現実は私にとって大して大きな役割を演じないし、過去が現在と同じように私を満たし、現在のものが果てしなく遠くに見えるので、そのために未来をも、大抵の場合人々がそうするようには過去とはっきり区別できない。私はずいぶん未来の中にも生きている。それでこの伝記も今日で終らせる必要はなく、心配なく先へ続けることが出来る。